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息子の起立性調整障害が治りました

  • 執筆者の写真: 治療院 お城のにし
    治療院 お城のにし
  • 5月13日
  • 読了時間: 6分

起立性調節障害という病気をご存知でしょうか?

小学生、中学生、高校生の10人に1人がなっているという

現在とても問題になっている病気です。

主な症状は朝起きることが出来ず、午後または夜にならなくては

動くことが出来ません。

昼夜が逆転することも多いです。

症状はひとりひとり違うのですが、朝起きる事が出来ず

それに加え腹痛、お腹の調子の悪さ、すぐ下痢をする

あまり食べることが出来ない

原因不明の頭痛、倦怠感といった体調不調をともなう事も多いです。

息子もこのような体調不良もありました。


病院へ行っても原因がわかっておらず、治療法もまだないと言われます。


私の息子は

2024年中学1年の2月に起立性調節障害になり

2025年中学2年の2月にほぼ治りました。


約1年の間ほぼ学校へ行くことが出来ませんでした。

今は2025年の5月半ばですが、2月より約4ヶ月弱再発していません

また再発する可能性はありますが、毎日自分で起きて元気に学校へ行っています。

部活のバスケットボールにも参加出来るようになりました。


起立性調節障害が治らずお困りの方が大勢いらっしゃるとおもいます。

鍼灸、あん摩師の私が息子に行った治療法がなにかの参考になればと思い

ここに書かせていただきます。


起立性調節障害のポイント

○成長期におこる

○成長に必要となる栄養の不足 (お腹の調子がわるい)

○自律神経の働きに問題がある (眠れない、起きれない)


この栄養不足と自律神経の不調がとても大きな原因ではないかと

思います。


治療のポイント

○ 首肩こりの解消 (ストレートネック、猫背、マッサージ等)

○ お腹の調子をよくする事 (お灸 経絡治療)

○ 東洋医学 五臓の調節   (主に腎虚、脾虚、後に肝)

○ taVNS 経皮的耳介迷走神経刺激 (左耳への電気刺激)



首肩こりの解消
首肩こりの解消

お腹の調子を整えるお灸
お腹の調子を整えるお灸

taVNS 経皮的耳介迷走神経刺激
taVNS 経皮的耳介迷走神経刺激



このほかにも、小児科、睡眠外来にも通いました。(あまり効果を感じなかった)

朝日を浴びせる、タンパク質の摂取、食事の見直し、軽い運動等も行いました。

ただこれらはそこまで重要では無かった気がします。



起立性調節障害を治す大切なポイント

○ お腹の調子をととのえてエネルギーを吸収出来るようにする

○ 首肩こりをとり、脳への血流量を増やす

○ 自律神経を整える


起立性調節障害が良くなるメカニズム

○ お腹の調子が良くなる→必要な栄養が補充される→不足していた神経伝達物質

  がつくられる→自律神経が正常に働く→血圧、体内時計が正常になる→朝起き

  れるようになる

○ 首肩のこりをとる→首を通る血管と神経への圧迫が少なくなる→頭蓋骨の下か

  ら首へと伸びる迷走神経が圧迫されなくなる→脳内の血流量が増える→脳内で

  作られるホルモンや神経伝達物質が正常につくられる→脳、神経、自律神経が

  正常に働くようになる→血圧、体内時計が正常になる→朝起きれるようになる

○ 迷走神経への刺激→自律神経の副交感神経のボスである迷走神経に刺激をいれ

  る→耳には迷走神経が集まっているので、ここへ微弱な電気刺激をいれる    →taVNS 経皮的耳介迷走神経刺激をもちいる→脳、神経、自律神経が正常に

  働くようになる→血圧、体内時計が正常になる→朝起きれるようになる


このようなことを息子に対して行って来ました。

この治療の機序はエビデンスにもとずくものではなく、私が施術していて感じた事です。

最初の3ヶ月

首肩こりをとる事で、頭痛がなくなりました。

(主にお灸とマッサージ)

お腹の調子を整える事で、食べれるようになりました。

(主にお灸と経絡治療)


頭痛やお腹の調子といった体調不良は3〜4ヶ月で

かなり軽減しました。

しかし夜昼逆転は改善しませんでした。

そこでtaVNS 経皮的耳介迷走神経刺激を追加しました

この事で起きれる時間が夕方からお昼ころ、そして

10時頃に起きれることが増えて来ました


8月ころにはすこしづつよくなって来て、午後から学校へ行くことが出来る日が

週に1日から2日になりました。


しかし9月ころ寒くなった時からまた夕方から夜まで起きることが

出来なくなりました。

このような状態が続いていたのですが、2月に突然朝起きる事が出来るように

なりました。

また起きれなくなるかもと思ったのですが、その後4ヶ月弱

毎日自分で起きて学校へ行っています。

本人にも私にもなぜ急に良くなったのかわかりませんが、

ある日を堺に急に起きれるようになりました。


今後また起きれなくなる事があるかもしれませんが、

見守って行きたいと思っています。


この病気は成長期に起こるもので、背が伸びる、声変わり、初潮といった

時期になる事が多いと思います。

痩せ型の方が多く、急激に体が成長する時に起立性調節障害になるようです。

成長期が終わる10代後半から20代に良くなる事が多いようです。


私の考えですが、急激な成長にともないタンパク質をはじめビタミン・ミネラル

が大量に必要になります。

骨や筋肉を成長させるために、これら多くのエネルギーを使います。

その事で神経を働かせる神経伝達物質を作れなくなるようです。

この点はアメリカの学会に論文が出てきています。

神経伝達物質は自律神経等の神経を働かせるのに必要なのですが、これが

足りないと自律神経がうまく働きません

成長期は親が驚くほど、子どもがたくさん食べるようになる時期だと

思います。しかし、息子は沢山食べる事が出来ず、外食等で沢山食べると

すぐにそのあとトイレへ行き下痢をしていました。

育ち盛りで多くの栄養をとりたがっているのに、お腹の調子が悪く栄養を

とる事が出来ない状態でした。


そういった意味ではまずはお腹の調子を良くする事が非常に大切だと思います。


○ お灸

○ 首のマッサージ (低周波治療機)

○ taVNS 経皮的耳介迷走神経刺激 (左耳への電気刺激)


これらは、お腹の調子を整えるのに役立ちます。

また難しい事ではなく、家でご家族でも出来る事です。

時間はかかりますが、試してみる価値はあると思います。


お灸の方法について動画をとってみました。

ご参考になさってください


1年間息子と向き合って来ました。

医師向けのセミナーに参加したり、医学論文も多く読みました。

そういった中で私が考え、実践した事を書かせていただきました。

ここには書ききれない事が沢山あるのですが、

少しでもご参考になればと思います。







 
 
 

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